接触冷感素材とは?特徴やメリット・デメリットをご紹介!

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近年の暑い夏を快適に過ごすために注目されているのが「接触冷感素材」です。衣類や寝具、医療現場などさまざまなシーンで活用されており、ひんやりとした涼しい感触が特徴です。

本記事では、接触冷感素材の基本から主な種類・特徴、効果的な使い方、選び方のポイントまで解説します。夏を快適に過ごすアイテム選びの参考に、ぜひご一読ください。

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接触冷感素材とは

接触冷感素材とは

接触冷感素材とは、肌に触れた瞬間に「ひんやり」とした冷たさを感じられるように設計された繊維や生地です。この効果は、体温による熱が素早く素材へ移動しやすい特性によって生じます。

例えば、夏場に金属やコンクリートに触れた時のような冷たさの感覚が、衣類や寝具などの繊維製品で得られるよう工夫されています。これらは一般的にサラッとした肌触りや、まとわりつきにくい質感を持っている点も特徴です。

近年では、夏の快適性向上や熱中症対策の一環として、衣類・寝具・生活雑貨など幅広い分野で接触冷感素材を活用した製品が展開されています。

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主な接触冷感素材の種類と特徴

主な接触冷感素材の種類と特徴

「接触冷感」と書かれていても、商品によって涼しさや着心地が違うと感じませんか?その理由は、使われている素材の種類にあります。

ポリエチレン・ナイロンなどの合成繊維

ポリエチレンやナイロンは、接触冷感素材として広く利用される代表的な合成繊維です。これらの繊維は熱伝導率が高く、肌が触れた瞬間に体の熱が素早く繊維へ移動するため、ひんやりとした冷たさを感じさせます。

特に高密度ポリエチレンは、その分子構造から優れた熱伝導性を持ち、高いQ-max値(最大熱吸収速度)を示す場合が多いです。また、ナイロンは強度が高く、なめらかな肌触りが特徴で、インナーウェアやスポーツウェアに適しています。

キュプラ・レーヨンなどの再生繊維

キュプラやレーヨンは、木材パルプやコットンリンター(綿花の種に残る短い繊維)を原料とする再生繊維です。天然由来の原料を化学的に再生して作られるため、吸湿性・吸水性に優れているのが大きな特徴です。

汗を素早く吸収し、その水分が蒸発する際の気化熱によって、持続的な涼感をもたらします。肌触りはシルクのように滑らかで、ドレープ性(布のしなやかさ)も高いため、上品な風合いの衣類に多く用いられます。

天然繊維との違い

接触冷感素材と綿や麻などの天然繊維との主な違いは、熱の移動しやすさと水分の扱いです。ポリエチレンやナイロンといった接触冷感素材は、熱伝導率が高いため触れた瞬間に熱を奪い「冷たさ」を感じます。

一方、綿や麻は熱伝導率が比較的低く、瞬間的な冷たさは感じにくいですが、優れた吸湿性・通気性を持ち、汗を吸って放出して気化熱を促し、自然な涼感を持続させます。

接触冷感素材が「瞬間冷却」、天然繊維が「持続的な快適性」に優れていると理解すると、用途に応じた素材選びがしやすいです。

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メリットと効果的な使い方

メリットと効果的な使い方

接触冷感素材は、触れるだけでひんやりとした涼感を得られるのが最大のメリットです。素材ごとの肌触りや吸水性といった利点を理解し、より効果的に使うためのポイントもご紹介します。

涼感を得られるシーン(衣料・寝具など)

接触冷感素材は、肌が触れた瞬間にひんやりとした涼しさを感じられるため、夏の様々なシーンで活躍します。例えば、衣料品ではTシャツやインナー、アームカバー、スポーツウェアなどが代表的です。

汗ばむ季節でも快適に過ごせるため、通勤やレジャー、屋外での作業時に重宝されます。また、寝具ではシーツや枕カバー、ブランケットなどがあり、寝苦しい夏の夜でも心地よい眠りをサポートして、QOL(生活の質)の向上に貢献します。

夏場の快適性向上

接触冷感素材の最大のメリットは、夏場の不快感を軽減し、快適性を大幅に向上させる点にあります。この素材は、肌の熱が生地へ素早く移動する「熱伝導性」が高いのが特徴です。

そのため、肌に触れると瞬時にひんやりとした感覚が得られ、暑さによるストレスを和らげます。特に、気温や湿度が高い日本の夏において、この効果は絶大です。

肌触りや吸水性などの利点

接触冷感素材は、涼しさだけでなく、機能性の面でも多くの利点を持ちます。ポリエチレンやナイロンなどの合成繊維を使用したものは、つるつるとした滑らかな肌触りが特徴で、摩擦が少なく肌への負担を軽減します。

一方、キュプラやレーヨンなどの再生繊維は、シルクのような光沢としなやかさを持ち、優れた吸湿・放湿性を発揮します。これにより、汗をかいても素早く吸収・発散し、衣服内や寝具内をドライな状態に保ちます。

製品によっては、UVカットや抗菌防臭機能を付加したものもあり、涼感以外の付加価値も期待できるのが魅力です。

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デメリットと注意点

デメリットと注意点

接触冷感素材は多くのメリットがある一方で、いくつかの注意すべき点も存在します。快適な使用体験を得るためには、これらのデメリットを理解し、適切に対処しましょう。

冷却感が持続しない理由

接触冷感素材の冷却効果が持続しない主な理由は、熱伝導の原理に基づいています。これらの素材は肌の熱を素早く奪う特性がありますが、素材自体が温まると冷感効果は徐々に失われます。

特に高温多湿の環境では、素材が周囲の熱を吸収し、冷却効果の持続時間が短くなりがちです。また、長時間の着用で体温が素材に蓄積されると冷感が弱まります。

吸湿性・吸水性の違いによる選び方

接触冷感素材を選ぶ際は、吸湿性と吸水性の違いを理解しなければなりません。吸湿性は空気中の湿気を吸収する能力、吸水性は液体としての水分を取り込む能力を指します。

汗をかきやすい環境では、吸水性と速乾性に優れたポリエステル系素材が適しています。一方、寝具など長時間接触する用途では、キュプラなど吸湿性に優れた素材が快適さを保ちます。

洗濯やお手入れ時のポイント

接触冷感素材のお手入れには注意が必要です。多くの合成繊維は洗濯による摩擦で冷感加工が徐々に失われるため、ネットに入れて洗いましょう。

また、高温の乾燥機や直射日光での乾燥は素材の劣化を早めるため避けてください。柔軟剤の使用は冷感効果を妨げる可能性があるため、使用は控えめにします。

洗剤は中性洗剤を使い、洗濯表示に従った適切な温度で洗濯すれば、冷感機能を長持ちさせられます。頻繁な洗濯より、風通しの良い場所での陰干しが効果的です。

Q-max値だけで選ばないための注意

Q-max値は接触冷感の瞬間的な強さを示す指標ですが、これだけで素材を選ぶのは不十分です。高いQ-max値でも、冷感の持続性や着心地が伴わなければ実用的ではありません。

また、素材の通気性や吸湿性、肌触りなど総合的な快適さも重要な判断基準です。さらに、用途に合わせた機能性(UVカット、抗菌防臭など)も考慮してください。

Q-max値が高くても汗をかいた時にべたつく素材では不快感が増します。実際の使用感やメーカーの信頼性、口コミ評価なども参考にした総合的な判断が必要です。

なお、猛暑の現場を乗り切るアイテム選びについては、こちらの記事でご紹介しています。

関連記事:作業服で熱中症対策!猛暑の現場を乗り切るアイテム選び – 小倉屋

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小倉屋のワークウェアが選ばれる理由

小倉屋のワークウェアが選ばれる理由

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接触冷感素材でよくある質問3つ

接触冷感素材でよくある質問3つ

接触冷感素材に関して、よくある疑問を3つ解説します

質問1.接触冷感素材の効果はどのくらい持続しますか?

接触冷感素材の効果は一般的に10〜15分程度の短時間で、その後は体温に近づくにつれて冷感が徐々に弱まります。効果の持続時間は素材の熱伝導率、生地の厚さ、周囲の温度や湿度によって変動します。

特にポリエチレン系素材は熱伝導率が高く、初期の冷感は強いですが持続性に欠ける点がデメリットです。一方、機能性を高めた最新の接触冷感素材「アイスコットン」や「クールマックス」などは、吸湿性と冷感の両立により、比較的長時間の涼感を維持できるよう設計されています。

質問2.接触冷感素材は環境に優しいのでしょうか?

接触冷感素材の環境への影響は素材によって大きく異なります。合成繊維ベースの接触冷感素材(ポリエステルやナイロン)は石油由来で生分解性が低く、マイクロプラスチック問題の一因となる可能性があります。

一方、キュプラやテンセル™などの再生繊維は、木材パルプから作られ生分解性に優れています。近年は環境配慮型の接触冷感素材として、リサイクルポリエステルや植物由来素材を使用した製品も増加している傾向です。

質問3.接触冷感素材は肌が敏感な人やアレルギー体質でも使用できますか?

接触冷感素材は肌敏感な方やアレルギー体質の方にも比較的安全ですが、素材によって適性が異なります。合成繊維は化学物質を含むため、特に敏感肌の方は刺激を感じる場合があります。

また、キュプラやテンセル™などの再生繊維は肌当たりが柔らかく低刺激です。また、接触冷感加工に使用される薬剤にアレルギー反応を示す方もいるため、オーガニックコットンベースの接触冷感素材や、エコテックス®認証を受けた製品を選ぶことをお勧めします。

初めて使用する際は、小さな面積で試してから全体に使用するとより安心です。

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まとめ

まとめ

接触冷感素材は、肌に触れた瞬間に冷たさを感じる特殊な繊維で、夏場の快適な過ごし方を支援する優れた機能性素材です。本記事では、ポリエチレンやナイロンなどの合成繊維、キュプラやレーヨンなどの再生繊維といった主要な接触冷感素材の種類と特徴を解説しました。

夏の暑さ対策として接触冷感素材を選ぶ際は、本記事の情報を参考に、自分のライフスタイルや肌質に合った最適な製品を見つけていただければ幸いです。
なお、「小倉屋」では、老舗の総合ユニフォームメーカーとしてこだわり抜いたユニフォーム用のポロシャツをプレゼントしています。気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。⇒小倉屋へのお問い合わせはこちら

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