ポリエステル素材の衣類は、日常的に着用する機会が多くあります。ポリエステルは丈夫で使いやすい素材ですが、毛玉ができやすいという悩みを抱えている方も少なくありません。
本記事では、ポリエステル素材の衣類にできた毛玉の取り方や毛玉を防止するポイントをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ポリエステル素材に毛玉ができやすい理由とは？
衣類に毛玉ができる主な原因は摩擦です。日常の動作や洗濯の際に、衣類同士やほかの物と擦れると摩擦が生じ、繊維に毛羽立ちが発生して毛玉になります。
とくに、脇回りや袖、背中、バッグを使用する部分など摩擦が多い箇所には、毛玉ができやすいです。また、リュックサックやショルダーバッグなどを使用する際には、肩や腰、前身頃に毛玉が発生しやすくなります。
ポリエステル素材の衣類にできた毛玉の取り方は3種類
次は、ポリエステル素材の衣類にできた毛玉の取り方について解説します。
- 毛玉取り器で除去する
- 毛玉取りブラシを利用する
- ハサミで毛玉を切り取る
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.毛玉取り器で除去する
毛玉取り器を使用すれば、手軽に衣類の毛玉を除去できますが、使い方には注意が必要です。ニットやコートの毛玉を取る際には、ニットの目に沿って少しずつ毛玉を取りましょう。裾から上へと動かすと生地を痛めにくくなります。
また、頻繁に使用すると生地が薄くなり、穴が開くリスクがあります。このため、使用頻度には注意してください。
2.毛玉取りブラシを利用する
毛玉取りブラシは、毛足の長いコートやニットに向いています。ブラシを使う際は、繊維の流れに沿って軽くブラッシングしましょう。
力を入れすぎず、手首のスナップを効かせるようにして優しく扱うと、毛玉を効果的に除去できると同時に衣類の寿命を守れます。また、ブラシの形状は、少し反りがあるタイプが使いやすく、毛玉をしっかり絡め取りやすいです。
3.ハサミで毛玉を切り取る
毛玉は1つずつハサミを使用して、丁寧に切り取る方法がおすすめです。手で引っ張ると繊維まで引き出してしまい、生地が薄くなる原因となるため注意しなければなりません。
また、専用の小さなハサミを使用すれば、より細かく丁寧に作業できます。少し手間はかかりますが、慎重かつ丁寧なケアが衣類の寿命を延ばす秘訣です。
ポリエステル素材の毛玉を防止するポイントは3つ
次は、ポリエステル素材の毛玉を防止するポイントについて解説します。
- 摩擦に注意する
- 手洗いや洗濯ネットを使用する
- 着用後にブラシをかける
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.摩擦に注意する
ポリエステル製品やウール素材のカーディガン、セーターは毛玉ができやすいため、バッグやジャケットとの摩擦に注意しましょう。大きめのアウターを選んで着用すると、摩擦の発生を減らせます。
また、洗濯する際に柔軟剤を使用すると繊維を滑らかにして、毛玉予防に効果的です。このように、日頃からの小さな工夫が衣類の長持ちにつながります。
2.手洗いや洗濯ネットを使用する
自宅で洗濯する際には、衣類を裏返して洗濯ネットに入れ、ほかの衣類との摩擦を避けましょう。洗濯機を使用する場合でも、時間を短く設定すると毛玉ができにくくなります。
また、柔軟剤を使用すれば、繊維の表面がコーティングされ、摩擦が減り、毛玉の防止に効果的です。さらに、デリケートな素材や大切な衣類は、クリーニング店でドライクリーニングを依頼すると、風合いを長く保てます。
3.着用後にブラシをかける
専用のブラシを使用すれば、繊維の乱れを整え、毛玉ができにくくなります。また、ブラッシングはホコリやよごれなどの付着物を落とすため、洋服を清潔に保ちたい方におすすめです。
また、毛玉取りブラシの定期的な使用により、繊維の絡まりを防ぎ、衣類の見た目をきれいに保てます。このように、少しの手間が洋服の寿命を延ばす大切なケアとなります。
ポリエステルの毛玉の取り方でよくある3つの質問
最後に、ポリエステルの毛玉の取り方でよくある質問について紹介します。
- 質問1.やってはいけない毛玉の取り方とは？
- 質問2.毛玉ができやすい素材は？
- 質問3.毛玉ができにくい素材は？
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.やってはいけない毛玉の取り方とは？
毛玉が気になると、指でつまんで取ってしまいがちですが、この方法は生地を傷める原因になりかねません。指で引っ張ると、繊維まで一緒に引き出されてしまい、生地がほつれたり、穴があいたりするリスクがあります。
また、カッターやスポンジを使って毛玉を削り取る方法も、生地を傷める可能性が高いため避けましょう。正しい道具で丁寧なケアをすれば、衣類を長持ちさせられます。
質問2.毛玉ができやすい素材は？
ウールやカシミヤ、アンゴラなどの動物繊維は、カーディガンやセーターによく使われるため、毛玉ができやすい素材です。しかし、これらの繊維は比較的弱く、摩擦で自然に毛玉が取れる場合もあり、除去が容易な特徴があります。
一方で、綿とポリエステルなどの混紡素材は、毛玉ができやすく、強度があるため取るのが難しい場合があります。毛玉を頻繁に取ると生地が薄くなり、衣類の寿命が短くなるため注意が必要です。
なお、混紡素材については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事：混紡とは？メリット・デメリットや混紡生地に使われる繊維の特徴をご紹介します！
質問3.毛玉ができにくい素材は？
天然素材のなかでも、コットンやリネン、シルクなどの植物由来や蚕から取れる繊維は、摩擦に強く、毛玉ができにくい特徴があります。これらの素材は繊維が絡まりにくいため、毛玉に悩まされるケースが少ないです。
一方、カシミヤやアンゴラのような動物繊維も、毛玉ができやすいものの、摩擦で自然に取れる場合があります。毛玉防止を重視するのであれば、天然素材を使った衣類がおすすめです。
まとめ
本記事では、ポリエステル素材の衣類にできた毛玉の取り方や毛玉を防止するポイントをご紹介しました。
毛玉は、日常の動作や洗濯の際に、衣類同士やほかの物と擦れ、繊維に毛羽立ちが絡み合って発生します。脇回りや袖、背中などの摩擦が多い箇所には、毛玉ができやすいです。
なお、ポリエステル素材の衣服にできた毛玉は、毛玉取り器や毛玉取りブラシ、ハサミを使ってひとつずつ切り取る方法があります。これらの方法を適切に使い分けると、衣類を清潔に保てます。
また、毛玉を防止するには、衣類の摩擦を避け、手洗いや洗濯ネットの使用、着用後の衣類ブラシでのケアが効果的です。ブラッシングは、ホコリやよごれなどの付着物を落とすメリットもあります。
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